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ナラタケ16kg、ナメコ、ウスヒラタケ、ツキヨタケ、ヌメリスギタケ、缶詰20個・・・
舞茸同様、大幅に遅れていたナラタケがやっと最盛期を迎えた
2012年10月21日(日)、夜から朝にかけて雷とともに大雨が降り続いていた
こんな悪天候じゃ、ナラタケ採りは×かと思ったが、とりあえず現場に向かった

というのも、ナラタケは旬のピークが数日と短く、今を逃せば腐ってしまうからだ
オモシロイことに馬鹿は我々だけかと思ったら、車止めに先行者の車が1台あった
まだ薄暗い中を出掛けたようだ
週末に生え出したナラタケは、既に傘が開き成菌になっていた
あと1〜2日経てば、大量に腐り始めるであろう
今日の雨で新しい幼菌もあちこちに生え出していた

ただ難点は、生え方がまばらで、ナラタケ特有の大群生が少なかった
ナメコも生え出したが、まだごく一部に限られていた
草木の陰になるなど、湿度の高い倒木に限って早生のナメコが生えているようだ
ナメコのピークは、やはりブナ林が黄葉のピークに達する頃であろう
▲ナラタケ幼菌、ちょっとまばらである ▲ナラタケ成菌

ナラタケを採りながら杣道を歩いていると、前方から先行した二人が戻ってきた
聞けば、濁流で川を渡れず、戻るとのことであった
結局、馬鹿は我々二人だけになってしまった

早朝は川の流れが濁流であったが、幸い雨が止むと濁りが消えるのも早かった
水位が下がるのを待つように、のんびりナラタケを採りながら進んだ
心配した川の渡渉は、難なく突破
▲ウスヒラタケ ▲ツキヨタケとナラタケの混生

例年なら猛毒のツキヨタケが腐りかける頃だが、今頃になってピークを迎えている
キノコ採りは、自然の変化に合わせるしかないので、こんな異常な年は大変だ
当たり前のことだが、キノコの旬に当るには、こまめに山に入って確認する外ない
ナラタケは、雨に濡れて水分を含み、いつもより重い
採取したナラタケは、杣道の二カ所にデポし奥地へと向かう
杣道沿いに立つブナの大木の根元を見ると、トンビマイタケが大量に腐っていた

「日照りトビタケ」と言われるとおり、トンビマイタケだけは豊作だったようだ
▲ナラタケ幼菌の群生
この倒木の下側には、傘が開いた成菌が生えていた
ふと、上を見上げると、幼菌が群れをなして生えていた
ナラタケ採りの楽しみは、こういう群生に当たることにある
今年は山が乾燥していたせいか、水辺の湿っぽい倒木にナラタケが多く発生していた
それは奥地に行けば行くほど顕著であった
▲沢の流れの中央に横たわる倒木に群生していたナラタケ ▲滝の飛沫で濡れた倒木に発生したナラタケ
▲谷筋の草に覆われた湿っぽい倒木に群生したナラタケ
▲斜面の草地倒木に大群生していたナラタケ

急な斜面に横たわる倒木は、一般にまばらにしか生えていなかった
上の大群生は、倒木が草に覆われ湿気が多かったからであろう
二人で採り切れないほど生えていた

私は、傘裏が白っぽい良品を選んで二袋満杯に採った
▲傘が開きかけた良品

朝の7時〜8時頃は、真っ暗でいつ雨が降ってもおかしくない天候だったが、
次第に回復し、ほとんど雨に見舞われることなく、実にラッキーな一日だった
もう一週間もすれば、全て腐ってしまうだけに良品を選んで極力採取した
小沢は途中二又に分かれている
その左の沢には滝が懸っているが、その滝上にはナラタケが生える倒木が多い
斜面をトラバースして分水尾根を越え、滝上に出ると・・・やはりナラタケが群生していた
▲ナラタケの群生
急斜面に突き刺さるように倒れていたブナの巨木
この倒木は、ナラタケが大群生する倒木だったが・・・
今年は、山が乾燥し過ぎたせいか、ナラタケはまばらにしか生えていなかった

帰りは、デポしたナラタケを回収しながら下る
採取したナラタケの重量は、16kgほどであった
久々に重い荷を背負い、2時間余り、牛馬のごとく歩いた
▲ヌメリスギタケ・・・ナメコに似たヌメリのある食用キノコ
ナラタケは、雨に濡れて重かった割には量が意外に少なかった
一昨年の大豊作の時は・・・ナラタケ25kgに対して缶詰が42個
今回は、ナラタケ16kgに対して缶詰はジャスト20個に過ぎなかった

つまり、今年のナラタケは豊作と言えるほどのレベルではないようだ

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