山釣り紀行TOP


LUMIX DMC-FZ200、黄葉、豆粒ナメコ、ナラタケ、ブナハリ、チャナメ、ツキヨタケで食中毒、遭難多発
10月下旬、恒例の黄葉とナメコ採りをはじめて10年以上になるが、こんな年は初めてである
というのも、写真右のナメコの成菌はほとんど見当たらず、豆粒の幼菌ばかりであった
今年は、「ブナ林の黄葉=ナメコ採り」の図式が崩れる異例の年になった

舞茸、ナラタケに続いて、ナメコ&ムキタケまで2週間も遅れている
フナ林の黄葉は始まったのにナメコは×
となれば、ナラタケ採りがメインにならざるを得ない
ナラタケは、一週間ほど前がピークで大半は腐っていたが、それでも缶詰10缶余り採取した
LUMIX DMC-FZ200

かつて光学12倍ズーム全域でF2.8のLUMIX DMC-FZ20を使ったことがあった
LUMIX DMC-FZ200を目にした時、オールF2.8の描写力の凄さに感激したことを思い出した
天気が不安定で、かつハードなキノコ採りには、重くてかさばる一眼レフは×

藪をかき分けキノコ採りをしながら、かつシャッターチャンスを逃さず撮影するには、
カメラを常に首にぶら下げていなければならないからだ
今回は、そうしたサブカメラとして購入した

その際の決め手は・・・
光学24倍ズーム(25-600mm)全域でF2.8のLEICAレンズを搭載している点に尽きる
2012年10月27日(土)、4人で黄葉のナメコ採りに向かった
車止めに着いたのは午前6時・・・早速新調したカメラで撮影開始
ところが、早朝は青味の強い画像になってしまった

どこかMENU設定がおかしくなっていたようだ・・・原因不明
ブナ林に太陽の光が降り注ぐ頃には、通常の色合いに戻った
そんなトラブルもあって、残念ながら今回の実写テストだけでは評価できそうにない
▲ナメコは豆粒のような幼菌ばかり

杣道沿いのブナの倒木にナメコ発見・・・
ところが、芽を出したばかりのマメであった
この時、奥地のブナ林に行けば、極上ナメコの群生に期待が膨らんだ
黄葉のブナ林・・・その倒木に目立つキノコは、ナラタケの群生であった
しかし、ナラタケの最盛期は過ぎたらしく、大半は腐っていた・・・もったいない
そこで、傘裏の白っぽいナラタケを丁寧に探して採取した
▲ブナの根元360度に大群生したナラタケ

いつものナメコルートの起点から斜面を這い上がると・・・
倒木には、毒キノコの筆頭・ツキヨタケがやたら目立った
ブナの立ち枯れ木には、ナメコではなくナラタケが360度にわたって群生していた

いつものことながら、ナラタケ菌の凄まじさには驚かされる
ナラタケは、雑キノコの中で美味しさナンバーワンだけに、4人全員が小躍りしながら採取した
最初は手で一本一本ちぎりながら採っていたが、効率が悪い

ザックから果物ナイフを取り出し、数株を一気に刈り取る
刈り取ったナラタケはひっくり返し、旬か虫食いかを傘裏で確認してから採取した
▲傘が開きかけの極上ナラタケ

いつもならナメコが生えるようなブナの倒木には・・・
傘が開きかけの極上ナラタケが、一列縦隊に整然と群生していた
ナラタケの最大の特徴は、群生規模が大きく、4人の大人数でも大量に採取できることである
丹念にナメコ木を巡回するものの、全てマメばかり・・・
これじゃナメコ採りの最盛期は、もう一週間後であろう
やむなくナメコ採りからナラタケ採りに切り替えざるを得なかった
▲毒キノコ・ツキヨタケの群生

▽ツキヨタケを食べ食中毒(秋田さきがけ新聞、2012年10月27日)

 先日、仙北市・玉川温泉で自炊湯治していた県外在住の男女5人のグループは、温泉付近の山林で採取したキノコをキノコ汁にして食べ、食中毒を発症したという。大仙保健所が残っていたキノコを調べた結果、ツキヨタケと判明・・・シイタケと思い込み採ったらしい。

 若いツキヨタケは、確かにシイタケに似ている。しかし、良く見れば簡単に区別できる。ツキヨタケに柄はないが、シイタケには硬い柄がある。キノコ採りは、図鑑や頭でいくらシミュレーションしても×。現場でベテランから指導を受け、頭ではなく体で覚えるべきだと思う。
▲ブナハリタケ ▲立ち枯れ木の根元に生えたナラタケ 
▲ナラタケ幼菌 ▲半球形のナラタケ、後に平らに開くと腐り始める
▲またしてもナメコのマメ 
▲苔生す倒木に生えたナメコ

日当たりの良い斜面の倒木で、やっと旬のナメコを発見!
すると、なぜか青味を帯びた不自然な色合いの画像が直り、自然な画像が蘇った
原因は不明だが・・・思えば、こうであった

左斜めの斜光で、かつローアングルで撮影しようと・・・
フリーアングル液晶に切り替えた瞬間、なぜか画像は正常に戻った
手前は傘が開いたナメコ成菌・・・奥の大きな黒っぽいキノコは、ツキヨタケ
黄葉の季節になると、ツキヨタケは姿を消すはずだが、なぜか最盛期
ツキヨタケに似た食用キノコ・ムキタケは、ほとんど生えていなかった

ムキタケは、ツキヨタケが姿を消すと生えてくる
これだけは確かなようだ
▲茎が太い極上のナラタケ

この倒木は、例年ナメコが生える倒木なのだが・・・
茎も傘も肉厚なナラタケが群生していた
その倒木周辺を探ると、斜面一面にナラタケが群生していた

残念ながら半分ほど腐っていたが、まだまだ採取するには十分であった
一袋満杯に採取したところで・・・先に行った仲間から呼ぶ声がした
▲やっとナメコの成菌発見

仲間が草藪に埋もれた倒木にナメコを発見
何とかナメコの群生を撮ることができた
▲ナメコ採りの図

▽キノコ採り遭難多発(秋田さきがけ、2012年10月27日)

キノコ採りの遭難者は10月25日現在9人、うち死者2人、行方不明1名
死者は、湯沢市高松の山中と、由利本荘市鳥海町の山林で遺体が見つかった
共に70代の男性で、滑落して死亡したとみられる

また行方不明は、仙北市玉川の山林に入山した82歳の男性
いずれも高齢者だが、キノコの魅力は時に死を招く魔力をも併せ持っている
特に今年は、キノコの出が異常に遅れているうえ不作

そんな年は、どうしても奥へ奥へと入り、想定外に歩く傾向が強くなる
さらに、黄葉の季節になると天候も急変しやすく、遭難の危険度が格段に高くなる
できるだけ複数で入山することを心掛けたいと思う
▲見上げれば、ブナの森は黄色に輝いていた

黄葉を撮るには、青空と太陽の光が欠かせない
本日は、そんな絶好の撮影日和であった
逆光に輝く黄葉の実写テスト・・・まずまずの描写力だと思う
▲チャナメツムタケ
▲ナメコ幼菌・・・全て次回のために残す ▲ナラタケ
▲ブナの黄葉クライマックス

黄色に色付いた部分をズームアップし、順光で撮影
大半は黄色だが、一部の深緑、紅、ブナの幹と陰、背後の青など、
順光にしては、立体感のある画像が撮れた・・・これもまずまずの描写力だと思う
▲沢筋の倒木に生えたナラタケ
▲ブナの森を彷徨いキノコを探す ▲まばらに生えたナメコを採る
雑キノコの筆頭・ナラタケは、もう一週間もすればほぼ100%腐るであろう
そしてブナの森は、ナメコとムキタケの天国に変わるであろう
それが今年最後の楽しみである
▲大鍋でナラタケを湯がく ▲湯がいてから二度洗いし、缶詰加工へ

今年の冬に備えて、何とか天然舞茸の冷凍加工やナラタケの缶詰加工30缶を作ることができた
ブナの森にすむ山の神様に感謝、感謝である

山釣り紀行TOP

inserted by FC2 system