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今年は豊作の兆し、期待がもてるマメ、白系・茶系・黒系、三年に一度豊作、天日干し
 台風18号が過ぎ去った9月17日朝6時、マイタケ調査に向かった。車止め着7時・・・平日にもかかわらず、何と7台の車がズラリと並んでいた。もしかしてマイタケが生えているのではないか・・・結果は、早くも「舞茸フィーバー」が始まっていたのである。

 昨年はトンビマイタケが豊作でマイタケは不作・・・今年は全く逆で、トンビマイタケが不作だったが、マイタケは豊作の兆しである。
 データの全くない手前の尾根をよじ登った。ほどなくミズナラの根元が空洞になった中に白系のマイタケが・・・ところが手が届かないほど穴は深い。こんな場合は、ナタで長いツクシを作って採るのだが・・・肝心のナタを忘れてしまった。やむなく、低木を手で折り取って突き落とす作戦に切り替える。
 低木を手で折り取ると、根元の先がブサブサになる。そんな棒では、マイタケの根元を切り取ることはできない。突き落とすように突くと、マイタケは壊れるし泥もつく。最悪の採り方だが、調理サイズに切り裂き、水洗いすれば問題はない。大事に風呂敷に包む。
 データのない尾根を探し歩いても無駄歩きが多過ぎる。思い直して、昨年大当たりした尾根に向かう。昨日の大雨で斜面ごと崩れた土砂が押し流され、その上に倒木が折り重なって倒れていた。背丈以上の藪に覆われた斜面を上る。トチ、ブナから次第に斜面の傾斜がきつくなるとミズナラが目立つようになる。
▲今後に期待がもてるマメ

 一本目は、ミズナラの根元に数か所マメがあった。右に回り込むと思わず踏んでしまいそうになったマメの大株もあった。一週間以上すれば立派な株に成長することだろう。
 左手に花崗岩の直立する崖が見えてきた。この周辺は、昨年大当たりした場所である。柴をつかんでいないと滑り落ちるような急斜面に、仁王立ちしている巨樹が目に留まった。下から這い上がると、根元を取り囲むように生えていたマイタケが数株、目に飛び込んできた。まずは小さくガッツポーズ!

 右から回り込み、少し上って緩い斜面にザックを下ろす。ザックからカメラとビニール袋を取り出し、再度キノコ木に向かう。
▲この三株は、傘が開き旬のマイタケであった。しかも黒系に近い茶色マイタケ。
▲これから期待できるマメも数株生えていた。
 株はまだサカリの手前で、やや小ぶりだが、マイタケ特有の香りが一面に漂う。新しい風呂敷を出して大事に包み、ザックに背負う。
 今度は巨樹の割には小さな株が3株あった。傘は開いているのでちょうど採り頃・・・来年以降、期待がもてるキノコ木だけに位置を頭にインプットする。
 傘が開いた3株を大事に採り、再度同じ風呂敷に包んでザックに背負う。喉が渇きガス欠状態になったので、背負っていたジュースで喉を潤し、おにぎりとパン、甘納豆でエネルギーを充填する。

 マイタケは、一般的に3〜5年周期でしか生えない。けれども、翌年、その周囲のミズナラに生える場合が多い。今回は、そのことを如実に証明してくれた。
 そろそろ帰ろうと、沢に向かって下り始めると、今度は黒系のマイタケに当たった。早くも黒系マイタケが出てくるとは・・・そのシグナルは、今年は豊作、かつそのピークが意外に早く訪れるということではないだろうか。
 今日は予備調査の予定で風呂敷を二枚しか持ってきていなかった。しかもザックは40リットルの中型タイプ。最初に採った白系マイタケは、ビニール袋に移し替え、黄色の風呂敷に大事に包んでザックに入れた。もはやザックは満杯状態になった。
 沢の音が聞こえる頃、最後に茶系マイタケに当たる。再度黄色の風呂敷に追加し背負う。あちこちのミズナラの枯れ幹、倒木に軟らかい旬のマスタケが群生していたが、とても背負えないので全てパスした。マイタケは「三年に一度豊作」というデータは、ズバリ当たっているように思う。
マイタケの天日干し

 天気が良かったので、マイタケの天日干しをやってみた。上の写真は丸一日やったもの。まだ完全ではないので、二日かけてしっかり乾燥させる。こうすればマイタケの香りと旨みがアップするという。戻す時は、多めの水に浸して戻す。

 ちなみに初物マイタケは、香りが第一なので、お吸い物、マイタケご飯、酒の肴は天ぷらとマイタケ酒でいただく。やはり天然マイタケは、食べても舞い踊るほど美味しい。

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