山釣り紀行TOP

 10月7日(水)、日帰りのイワナ釣りで行ったことのある別水系の谷に入ってみた。見事なミズナラの巨木はあるものの、ここも激戦区らしくマイタケマンの踏み跡が凄かった。結果的にスワリ1株のみ。それでも新たなキノコ木のデータを蓄積できたので満足。来年が楽しみである。

 翌日の8日(木)は、10日ほど前に残してきたマメを回収に行ってみた。誰にも採られず成長していたので、思わずガッツポーズ・・・やはり、マメやサワリは、後々の楽しみとして残してくるべきだ。周辺を探ると、全く気配のなかったキノコ木から黒マイタケ2株(上の写真)が生えていた。これから霜降りマイタケが出るサインかも知れないが、素人マイタケ採りにとっては終止符を打つべき時であろう。
 数年前に日帰りのイワナ釣りで訪れた沢に入ってみた。驚いたことに斜面の崩落や林道の路肩崩壊が相次ぎ、かなり手前が車止めになっていた。既に2台の車が駐車されていたが、ここからバイクに乗り換え、かつての車止めまで行っているようだ。これなら来年は、イワナ釣りも期待できそうだ。のんびり崩壊林道を歩くこと1時間弱、イワナ谷へと下った。
 花崗岩が点在する間を縫うように透き通るような清流が階段状に流れ落ちている。その瀬尻からイワナが走る黒い魚影を楽しみながら谷を歩く。沢筋の藪には、マイタケマンが歩いた踏み跡が奥へと続いていた。ほどなく急峻な尾根筋にミズナラの巨木が目立つようになる。至る所にマイタケ道がついていたが・・・
 意外に早く茶系マイタケに当たった。周囲をグルリと取り囲むように生えていてもおかしくない巨樹であったが、たったの一株しかない。ということは、恐らく採り残しのマイタケであろう。傘は開き、スワリ状態のマイタケであった。天気もいいのでキノコ木の撮影を楽しみながら山を立体的に歩く。
▲ブナの黄葉・・・黄色く色付き始めたが、中には既に茶褐色になっているものもあった。
▲樹齢数百年の齢を重ねたミズナラの巨樹。マイタケがなくても思わず拝みたくなる。  
▲毒・ツキヨタケ ▲新たに出てきたサワモダシその1
▲サワモダシその2・・・採るべきか迷ったが、これを採ると重い荷を背負いマイタケ調査をするのは辛いので撮るだけにとどめる。 ▲母なる木「ブナ」だが、マイタケ採りでは外道の木に過ぎない
▲ヤマブドウの紅葉 ▲オオカメノキ
▲ジャンボシイタケ ▲トンビマイタケの老菌
 全山黄色に色づき始めた山々を眺めながら、未知のマイタケ調査を終了。来年は、イワナを釣りながら谷の地形とミズナラの分布調査をしてみようと思う。
 10月8日(木)、疲れていたので10日ほど前に残してきたマイタケを回収しようと定番のマイタケ谷に向かった。車止めには15台ほどあったので、終盤にしては多いのに驚いた。もしかして、晩生のマイタケが出てきたのだろうか。
 残してきたキノコ木に向かって急斜面を攀じ登る。ほどなく草陰から茶色の傘が見えた。誰にも採られずに成長していた。あの小さなマメが、10日もするとこんなに大きくなるんだ・・・その成長の速さに驚かされる。傘が大きく開いた茶系マイタケで、成長段階でいうとスワリの状態であった。
 株は大小4株・・・これで帰ろうかと思ったが・・・このマイタケが採られていないということは、この周辺を他のマイタケマンが歩いていない証左。思い直して周辺を探ってみた。すると・・・。
 前回は何も生えていなかったキノコ木だが、もしかしてと思い急斜面をキノコ木に向かって真っ直ぐに攀じ登った。根元の真下と右サイドには、何も生えていなかった。落胆しそうになったが、左サイドを見上げると、待望の黒マイタケが2株並んで生えていた。ヤッター!!
 右上のマイタケの上側が白いのは、草が覆いかぶさっていたから。2株ともれっきとした黒マイタケで、茎が短く、傘も茎も充実したマイタケであった。丁寧に採取し、新しい風呂敷を出して動かないように四隅をしっかりしばってから、ザックに背負った。マイタケは、何度当たっても感動が大きい。この感動を味わいたいために、苦労を厭わず何度も足を運ぶのだ。
 朝6時に車止めを出て、再び車止めに戻ったのは9時であった。マイタケ採りで、こんなに早く山を下りたのは初めてのこと。マメやサワリを残しておけば、やはり勝負が早い。でも、勤め人はなかなか思うように休めないのでこうはいかない。

 帰宅後、久々にマイタケの天ぷらをやってみたが、さすがに絶品!!・・・私も女房も美味い、美味いといってツマミ食いばかりしていたから、いざ熱燗で飲もうとする頃には、完売していた。天然マイタケは、どんな料理にも合うが、天ぷらがナンバーワンのメニューかもしれない。

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