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平成最後のイワナ釣り~草木笑う

 里では、桜や梅、スイセンなどの草木は満開・・・日本海側のイワナの谷でもオオヤマザクラ(上写真)やニリンソウ、スミレ類などの花々が咲き乱れ、やっと「草木笑う」季節を感じられるようになった。2019年4月23日(火)、相棒と二人で平成最後のイワナ釣りに出掛けた。旬のイワナはもちろんのこと、シドケやアイコ、コゴミ、タラノメといった山菜採りを楽しみ、ブナ帯の春の恵みを満喫した。
  • 平成最後の尺イワナ・・・前回は超渇水だったが、今回は雪代が入ってイワナの食いも良かった。お陰で午前10時頃には竿を畳み、山菜を採りながら下った。
  • ニリンソウの群落・・・下流部は、カタクリやキクザキイチゲの花が終わり、ニリンソウが咲きはじめた。ということは、山菜シーズンの到来も近い。 
  • エゾノイワハタザオの白花とミヤマキケマンの黄色の花 
  • オオバクロモジの花・・・葉が展開すると同時に黄緑色の花が多数咲く。 
  • ネコノメソウ
  • キブシ 
  • エンレイソウ
  • 木漏れ日の斜面・・・ヤマワサビの花も満開
  • ヤマワサビの白い花が咲き乱れる斜面を下って、イワナ谷へ。 
  • 前回より雪代が出ているので水量が多く、イワナの食いも良好であった。ちょっと合わせが遅れると、針を胃袋まで呑み込まれるほどだった。
  • 真っ黒にサビついたイワナ・・・大きな雪代の洗礼を受けていないのか、全身真っ黒な個体。
  • ほぼサビがとれたイワナ・・・全て無着色斑点のアメマス系イワナ。海に下るアメマスの陸封型。
  • 春のはかない草花・・・上流に釣り上がると、雪解けの林床から顔を出したキクザキイチゲ、カタクリ、エゾエンゴサク、エンレイソウなどの早春の花が目立つ。
  • 陸上に釣り上げられたイワナは、上下左右に暴れ回る。イワナを生きたまま撮るには、落ち着くまで待つしかない。石の間に頭を隠すと、不思議に落ち着く。
  • 着色斑点も含めて、全身橙色系のイワナ
  • 春ヒラタケ
  • 全身真っ黒で濃い着色斑点が目立つニッコウイワナ
  • 平成最後の尺イワナ・・・無着色斑点のアメマス系イワナ
  • 3時間ほど釣ると、キープしたイワナは目標の10匹に達した。時計を見るとまだ10時だが、早めに納竿する。日当たりの良い河原でお湯を沸かし、腹ごしらえをした後、のんびり山菜を採りながら下ることにする。 
  • 納竿した地点のイワナ谷を見下ろす。まだ木々は芽吹かず、斜面には残雪が目立つ。
  • バッケの花蜜を吸うクジャクチョウ
  • コゴミ
  • ツルネコノメソウ
  • タラの芽・・・崩壊林道を歩く途中、やたら目についたのが鋭いトゲに覆われたタラノキ。先端の新芽が「タラの芽」で、山菜として人気が高く、栽培もされている。朝、珍しくタラノキが15本ほど群生している場所があった。帰路、それを楽しみに下ったが、全て採られた後だった。しかも、2本の幹は途中から切り取られていた。そのマナーの悪さにはガッカリ。
  • 旬のタラの芽
  • 湯気が出ていたクマの糞・・・二人がクマ避け鈴を鳴らしながら下って来たので、クマは慌てて斜面を駆け上がって行ったようだ。朝、ニホンザルの群れも見たが、なぜかカモシカだけは糞も姿も見当たらない。少子高齢化に比例するかのように、クマやサル、ニホンジカ、イノシシなど野生動物全般が急増しているが、カモシカだけは著しく減っているようだ。
  • 極上のアイコ・・・久々に茎の太いアイコの群生地に出くわす。二人は斜面を上り下りしながら夢中でアイコ、シドケを採る。
  • 採取したアイコとシドケ・・・上の白い花はニリンソウ
  • ニリンソウとトリカブトの混生・・・食用のニリンソウは、猛毒トリカブトと混生している場合が多い。誤食を避ける意味でも鑑賞するだけ、写真に撮るだけにとどめたい。
  • ナガハシスミレ(別名テングスミレ)  
  • タチツボスミレ 
  • 低木ナニワズ・・・早春に咲く黄色い花は終わり、奥のニリンソウ群落の白花が満開になっている。 
  • 参考:里山「草木笑う」・・・梅(秋田市梅林園)
  • 梅とヤブツバキ (秋田県森林学習交流館・樹木見本園)
  • 梅とメジロ (秋田県森林学習交流館・樹木見本園)
  • 八重咲の梅とヒヨドリ (秋田県森林学習交流館・樹木見本園)
  • オクチョウジザクラ (秋田県森林学習交流館・樹木見本園)
  • ハウチワカエデの芽吹きと花 (秋田県森林学習交流館・樹木見本園)
  • キタコブシ (秋田県森林学習交流館・樹木見本園)
  • オオカメノキの白花 (秋田県森林学習交流館・樹木見本園)
  • 白花と紫花のキクザキイチゲ(能代市檜山)
  • キバナノアマナ(能代市檜山)・・・10個前後の花を咲かせ、黄色の線香花火を逆さにしたような花姿が印象的。
  • 桜の花蜜を吸うヒヨドリ (国際教養大学桜並木)
  • 春爛漫の桜を愛でるカワラヒワ (国際教養大学桜並木) 
  • ブナ帯の森は、これから山笑う季節を迎える。雪代の洗礼を受けたイワナをはじめ、旬の山菜から春のキノコに至るまで山の恵みが爆発する。令和初の10連休は期待大である。

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