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2019マイタケ採りPart3

 2019年9月27日、相棒と二人で先日残した黒系マイタケの回収に向かった。誰にも採られず、残っていたことに感謝、感謝!。それにしても二日置いただけでかなり成長・・・傘が開き、サカリ状態に突入していた。最高の構図で最高の黒系マイタケの大群生を写真に撮ることができた。こんな光景は、なかなか拝めるものではない。山の神様に、マイタケパワーの凄さ、森のパワーの凄さを、後世に伝えろ!と言われているような気がした。構図を変えながら何度も撮影した後、大事に採取する。今思えば、動画も撮影すべきだったと悔やむ。
  • 先日、マイタケを追って険しい山中を9時間も彷徨った。その後遺症で筋肉痛はピークに達していた。けれども先日残したキノコ木が気になって、相棒と二人でマイタケ山に向かった。
  • 途中、後期高齢者のマイタケマンに出会った。「今日は、病院に行ぐ予定だったども、メエダケが気になって、キャンセルして来た」。成果を問えば、「1勝4敗」とのことだった。その1勝も、「2、3キロほど」だったという。
  • アップダウンが続く杣道に入ると、筋肉痛で足が上に上がらない。後ろを見れば、相棒は私以上にバテバテだった。体重が増えて体が重く、さらに今年初めてのマイタケ挑戦となれば、当然のことであった。ならばマイナスイオンを浴びて歩けば、気分もよくなるはず・・・杣道から慣れている沢歩きに変えて、目的の尾根を目指す。
  • ダイモンジソウが満開に咲き誇り、「ガンバレ、ジジイ!」と励ましてくれるかのように延々と咲き乱れていた。目的の尾根にとりつき、標高差100m余りを直登する。心臓がバクバクするのがはっきり分かる。さらに筋肉痛が追い打ちをかけ、苦しい。何度か尾根に腰を下ろして休みながら登るしかない。その度に「残っていてくれ~」と祈る。
  • 笹薮をかき分け進むと、マイタケ山の主のように仁王立ちするミズナラの巨樹が見えてきた。先日残したキノコ木に間違いない。真っ先に、そのキノコ木の根の周りに目をやると・・・
  • 下にいた相棒に向かって、「あったぁ~!残ってだどぉ~!」と叫ぶ。傘は開き、サカリ状態に突入した株が、根の周りを所狭しと並ぶ。一生に一度あるかないかの光景は、圧巻としか言いようがない。 
  • 最初、相棒が株の数を数えていたが、余りの多さにギブアップ。それほど爆発的な発生であった。できればもう4、5日置けば、最高の株になるであろう。無数のマメは残して採取する。
  • 紛れもなく黒マイタケ。上の写真では、傘が開き始めたサカリのマイタケは3株。右下の小さな株は、まだマメ状態なので、残す。
  • 採取する際、マメに触ったり、息を吹きかけたりしてはいけない。そんなことをすれば、雑菌で成長が止まり腐ってしまう。それほどマイタケは雑菌に敏感なので細心の注意が必要だ。 
  • 最上級の黒系マイタケアップ 
  • 一本の木から採取した黒マイタケ・・・風呂敷一枚では足りず、二枚を広げた上にマイタケを並べて撮影する。これを一人で背負うとなれば、筋肉痛のジジイには無理である。山の神様の掟=マタギ勘定に倣って、二人で均等に分けて背負う。それでも、背中の荷が一気に重くなる。
  • 後は、帰り方向の尾根を上り、下流にトラバースしながら下ることにする。 
  • 2本目・・・帰りの尾根にとりついてからほどなく、スワリ状態のマイタケ3株に出会う。Aランクの黒マイタケを採取してから、こうしたCランクのマイタケに当たっても、採取意欲が湧かない。良いところだけ選んで採取し、相棒に背負ってもらう。 
  • 3本目・・・根の大きな窪地に生えていた小株マイタケ。ほとんど感動なし。
  • 大分成長したマメの株・・・もう一週間もおけば、最高の株に成長するであろう。この木は、誰かに採られた痕跡があったので、二度目に発生したマイタケである。 
  •  この木の根の周りを慎重に探ると、マメは他に2株あった。こうした株が散見されるということは、次回につながる証だ。
  • 4本目・・・珊瑚状のマイタケだが、根の下側の周りに数株生えていた。サカリ状態だったので、全て採取する。 
  • 楽しいマイタケ採り・・・私にとって最大の健康法は、山釣りよりもマイタケだと、つくづく思う。筋肉痛で体が悲鳴を上げていても、マイタケパワーのお陰で、半日あるいは丸一日でも、急斜面の上り下りを繰り返すことができる。これ以上、ココロにもカラダにもベストな運動はない。 
  • Bランクのマイタケ・・・傘よりも茎が充実している。これは高温で成長が早すぎる印象を受ける。従って、傘が充実した黒マイタケに比べればBランク。
  • 今年の夏は、少雨高温。9月に入っても少雨高温が続き、マイタケが生える条件を考えると最悪。しかし、これまで結果だけみれば、3戦全勝。しかも、質、量ともに上々。これはどういうことだろうか。異常気象で、キノコ木にしてみれば、人間と同様、大きなストレスがかかっているはず。それが結果として、爆発的なマイタケの発生につながっているのだろうか。
  • 帰路、大きなザックに満杯に背負って歩いていた若者に出会った。15キロ以上はありそうだ。「当たったなぁ」と声をかけると、「当たったわけじゃないんだけど、採っているうちに、こうなっちゃった」 と、謙遜した言葉が返ってきた。こんな光景に出くわすということは、出が遅かった2019マイタケ採りもピークになったということだろう。
  • ただし、豊作の年のようにあらゆる木に生えているわけではない。マイタケが大量発生するような元気なキノコ木を中心に、限定的に生えているように思う。願うなら、10月上旬頃の大発生を期待したい。

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