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2020白神山地追良瀬川源流紀行

  • 2020年6月12日~14日、6年ぶりに白神山地追良瀬川源流部を歩いてみた。パーティは3名。今冬は、白神山地も記録的な暖冬だったようで、まだ6月中旬なのに残雪はほとんどなかった。故に水量は極端に少なく、渓流の底には緑の藻が生え滑りやすかった。まるで真夏の渇水期のようであった。
  • 世界自然遺産白神山地核心地域への入山に当たっては、津軽森林管理署に「入山届出書」を提出した。今回も「一日ボランティア巡視員」を引き受け、その結果を報告している。
  • 今回の記録は、主に動画で撮影したので、YouTubeにアップした動画5本をご覧ください。
  • 白神山地追良瀬川源流紀行①・・・サカサ沢上二又~ツツミ沢合流点二又(約5分)
  • 追良瀬川本流に懸るマス止めの淵(2分42秒) 
  • 白神山地源流のイワナ&群れるイワナ(1分53秒、水中撮影は柴田直俊氏)
  • 6年前は、雪代で増水していたので、イワナの姿を観察するのは困難であったが、今回は群れるイワナが丸見えであった。こんなにイワナがいたのか、と思うほど群れるイワナに驚かされた。
  • イワナの水中撮影をしている柴ちゃん
  • 白神山地を代表する名瀑「白滝」(2分13秒)・・・雪代が完全に終わっていたので、水量が乏しく、ちょっと迫力に乏しかったのが残念!
  • 白神山地核心地域におけるクマの糞、足跡、食痕等
  • 6年前(2014年)と比較すれば、クマの生息密度がかなり高くなっているように思う。サカサ沢源流を下る途中、体長1.5mほどの大クマに遭遇した。幸い、クマ避け鈴の音に気付いたクマが下流へと下りニアミスを避けてくれた。渓流沿いのエゾニュウやフキを食べた痕跡、糞、クマの足跡が至る所にあった。近年、里地里山へとクマの生息分布が拡大している。これは、白神山地のような奥山のクマの生息密度が高まり、そこを追い出された若いクマが里地里山へと生息分布を拡大していることを強く印象付けるものであった。
  • 秋田県内では、カモシカは減っている印象だが、白神山地はちょっと違った。クマと同じく、カモシカの足跡が意外に多く散見された。ツツミ沢・白滝の対岸でカモシカ1頭を目撃した。ニホンジカの侵入が危惧されているが、今のところ、そんな気配は感じられなかった。
  • ツツミ沢の河原周辺を低く飛翔していたサカハチチョウ
  • ブナ帯の森でいち早く鳴くエゾハルゼミ・・・白神山地では、5月末から梅雨の頃、ブナ帯の森から聞こえてくるセミの声は、エゾハルゼミと思って間違いなし。集団発生し、夏に林全体がセミの合唱域と化す。「ミョウキン、ミョウキン、ケケケ・・・」と鳴く。
  • ズダヤクシュ(喘息薬種、ユキノシタ科)・・・長野県では、ゼンソク(喘息)のことをズダという。この植物は、喘息に効くので、「喘息薬種」と書く。昔から、咳止めの民間薬として利用された。特に白滝沢と黒滝沢の合流点に大きな群落があった。
  • 春から初夏の山野草を期待していたが、花の最盛期はとうに終わっていた。来年、もう一度新緑と緑のダム+雪ダム効果による豊かな流れ、可憐な山野草などの撮影にチャレンジしてみたいと思う。(写真:ツルアジサイ)    

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