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ジャンボナラタケ、豆粒ナメコ大量発生、ブナハリタケ、極上ナメコ、ブナ帯のキノコ採りのコツ・・・
ナラタケのピークを予測し、再び相棒と一緒にブナの森に向かった
しかし、いつもの大爆発はなく、先日の雨で発生したナラタケの成菌を採る程度だった
新たな幼菌の発生もほとんど見られなかった・・・故に、これで旬のナラタケ採りは終わりになるであろう

一方、ムキタケは、まだ発生は少ないが、ナメコの幼菌は至る所に発生していた
谷の黄葉が深まるに連れて、ナメコ採りの最盛期を迎える
今年のキノコは総じて不作・・・しかし、なぜかナメコだけは期待できそうな気がする
10月18日朝6時、車止めを出発
朝の冷え込みは半端じゃなく、肌に突き刺さるような寒さになってきた
それでも左足が劇的に良くなり、ルンルン気分で杣道を歩く

枝沢の流木に大量発生したナラタケは、日曜日(10月16日)にほとんど採られた跡だった
採り残しのナラタケ、ナメコの成菌を採取しながらブナ林の奥へと進む
▲豆粒幼菌その1、次回の楽しみに残す
もともとムキタケが大量に発生する倒木であったが、
上部の両サイドにナメコの豆粒幼菌が大量に発生していた
▲根こそぎ倒れた根元に大発生したナラタケ幼菌
昨日の雨で新たに発生したナラタケの幼菌群落は、この一ヶ所だけであった
発生のピーク時にこんな状況ならば、ナラタケの大爆発はないと判断せざるを得ない
沢沿いの倒木に折り重なるように発生したナラタケ成菌

ナラタケは、秋田でサワモダシと呼ぶとおり、沢沿いの倒木に大発生する
傘の開いた成菌ともなれば、遠くからでも発見しやすい
▲ナラタケを採る

ナラタケは、傘がもろく壊れやすい
故に、できるだけゴミや泥を付けないように丁寧に採取するのが最大のコツである
▲柄が太いジャンボナラタケの群落

右のアップ写真・・・柄も傘も肉厚なジャンボナラタケは、採り応え十分
根元をナイフで切り取れば、無駄なく綺麗に採取できる
ボリューム満点であっという間に袋が一杯になった
倒木に折り重なるように群がって生えているナラタケ・・・
ナラタケの大爆発はなくとも、缶詰保存するほど採取できた
やはりナラタケは、雪国に欠かせない保存キノコの代表である  
▲腐ったナラタケ ▲豆粒幼菌その2、次回の楽しみに残す
前回残した豆粒ナメコを採るべく、急な斜面を上る
ちょうど採り頃に成長していたが、若干虫が入っていたのが残念だった
ナメコは、傘が開き始めると、頭の尖った黒虫が侵入し始める  
▲ナメコを狙ってブナの森を巡回する ▲まばらに生えたナメコ幼菌 ▲早くも腐ったナメコ群落
▲豆粒幼菌その3、ちょっとまばらだが次回の楽しみに残す
▲立枯れ木の根元に発生したナラタケ  ▲豆粒幼菌その4、次回の楽しみに残す
数年お世話になった本流筋のブナの倒木は・・・
かなり朽ち果て、ナラタケはほとんど生えなくなっていた
上流左岸枝沢のブナ谷に入る
▲ブナハリタケ・・・ブナハリに不作はないのか、やたら生えている

ブナハリタケは、ナラタケと同様、かなり遅れて発生し始めた
若くて旬のブナハリだったが・・・あくまでナラタケ&ナメコに絞って採取する
▲虫食いゼロの極上ナメコ

この肉厚の極上ナメコに出会えただけでも、来た価値は十分にあった
しかも滝が懸る沢のど真ん中で、背景もベスト
飛び散る飛沫にしっとり濡れ、色艶、ヌメリともに素晴らしい

さらに周囲は滝のマイナスイオンに溢れていた
天然ナメコの画像としては、一級品の写真が撮れたので満足!満足!
▲天然ナメコ採りの楽しさ・・・この採る楽しさは、決してお金では買えない

この滝上には、ブナの倒木が多く、毎年サワモダシが大発生するポイントがある
それを狙って、滝上を探る
不思議なことに、沢沿いのブナの倒木には、いまだ発生した気配がない

サワモダシ不作を象徴するような光景だった
ならば、巨木が林立するブナの斜面を上り、ナメコの出具合を探るしかない
▲数百年ブナの森をゆく ▲立枯れのブナの幹に発生したブナハリとナメコ 
▲豆粒幼菌その5、次回の楽しみに残す

急斜面に横たわる巨大ブナの倒木を回り込んで下側を覗く
一面に豆粒ナメコが発生していた
こんな豆粒を採取したこともあるが、決してベストの採り方ではない

マイタケと同じく、マメは残して、後日ベストの状態で採取する
これがキノコ採りの賢い戦略の一つ
今度の週末には、傘が開き見事なナメコに成長することだろう
▲巨大ブナの倒木に生えたブナハリタケの群生
▲豆粒幼菌その6、次回の楽しみに残す

昨年から素晴らしいナメコが生え出したが、今回も豆粒ナメコが一塊となって発生している
また皮が剥がれた箇所、あるいは皮を破って生えだしたナメコも見られる
このブナの倒木は若く、数年は極上ナメコの採取が期待できるだろう
ブナ帯の木に生えるマイタケ、ナラタケ、ナメコなどは、毎年同じ木に生える
従って、その採取データの蓄積があるかないかで、収穫量に大きな差が出る
▲ブナシメジ
  ▲チャナメツムタケ
▲傘が開き始めたナメコだが、若干虫が食いはじめていた ▲腐ったナメコ
錦繍のブナ林・・・降り積もった落葉を踏みしめ、キノコを探す、撮る、採る
こうしてキノコ木のデータを蓄積していけば、品質、量ともに格段にアップしていく
だから、その楽しさは、山釣り人生最大の楽しみになった
今回、ナメコの発生を確認した倒木は、
これまで採取した実績のある倒木、あるいはその周辺に集中している

ブナ帯のキノコ採りのコツ

ブナ帯のキノコは、生えるキノコ木を巧みに「棲み分け」している(稀に混成あり)
ゆえに採取データは、マイタケ木、ナラタケ木、ナメコ木などと、
生えるキノコの名称を付けて頭にインプットしておくことが肝要である

また、そのデータが一定量に達すれば、種類別に歩く最適ルートを図面に落とすことができる
その最適ルートに従って歩けば、目的のキノコを効率的に採取できる
しかし、キノコ木も数年経てば朽ち果て、目的のキノコも生えなくなる

従って、最適ルートを歩く際に、新たなキノコ木のデータを更新していく必要がある
また、気温や降水量を調べ、山を数多く歩けば、キノコの発生時期や量を予測できる
キノコ採りを楽しむコツは、これらを繰り返すことに尽きるように思う 

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