雑きのこ1 雑きのこ2 ナラタケ3 ナメコ4-1 ナメコ4-2 ナメコ5-1 ナメコ5-2 ナメコ6 山釣り紀行TOP


クマ目撃!、サワモダシ、ナメコ、マイタケ、地図と林相、山全体を知る、山釣り人生の師、Part2予告
▲やっと出てきたサワモダシ ▲ナメコの幼菌 
2010年10月9日(土)、くもり後雨
ブナ帯の森は、マイタケ一色から、やっと雑キノコが生え出した
今年は、記録的な夏の猛暑と秋の厳しい残暑が続いた

お陰でマイタケは豊作が続いたが、ツキヨタケやブナハリ、サワモダシ、シイタケ、マスタケ、
ヤマブシタケなどのキノコは皆無に等しかった・・・全てのキノコが例年より2週間も遅れている
自然相手のキノコ採り・・・やはり人間側の勝手な思い込みは通用しない
▲やっと出てきたサワモダシを採る

▽クマ目撃!
朝4時、秋田を出発・・・
薄明かりになった林道を走り、昭和40年代に廃村となった場所にさしかかると・・・
右手の藪から黒い影が現れた・・・「クマだぁ〜!」

車の音に驚いたクマは、林道を斜めに猛スピードで走り去り、左の藪の中に消えた
クマは、一見足が遅いように思うが、その足の速さには驚かされる
クマの走る速度は、時速約50km・・・走って逃げても勝てる相手ではない

クマに遭遇したら・・・背を向けて逃げるようとするのは、まさに自殺行為
▲古倒木に群生していたサワモダシ(ナラタケ)
杣道沿いの風倒木には、やっと毒キノコの筆頭・ツキヨタケも目立つようになった
小沢を横断しようとした時・・・ポピュラーなキノコの代表・サワモダシ発見
上品だけ選び採取する
▲ナメコの幼菌
昨年と比較すれば、サワモダシは2週間遅れ、ナメコの幼菌は1週間遅れ・・・
今後、山の冷え込みが一層厳しくなり、適度な雨さえ降れば・・・
黄葉の季節にナメコの豊作も期待できそうな気がする
サワモダシの爆発には程遠く、まだ初期段階
沢沿いを歩くのは諦め、急峻な峰を歩き、マイタケを探すことに・・・
しかし、狙った斜面は、ヒバとブナばかり・・・

たまにミズナラがあっても、一様に若齢木ばかり・・・
標高150mほど上ると、やっと左手の斜面に半枯れのミズナラがあった
わずか1株だがマイタケを発見
▲巨木の窪みに生えたマイタケ ▲腐ったマイタケ
地図を詳細に検討すれば、一見マイタケ山に見えたが・・・
いざ山を立体的に歩いてみると、全く期待できない林相であることに愕然とした
一帯の斜面は、かつて伐採されたらしく、復活した広葉樹はオール二次林だった

たまに見つけたミズナラの根元でも、小株のマイタケ
尾根を下りながら、やっと見つけた日当たりの良い斜面のミズナラの根元に近付くと・・・
何と6株のマイタケは全て腐っていた・・・疲れは倍増するばかり
さらに追い討ちをかけるように小雨が降ってきたので、やむなく沢に降りる
パンを頬張り、振り返ると、下流の岩場にミズナラの巨木が見えた
沢から根元を見上げると、小株だが3株のマイタケが見えた

根元は、斧で切り落としたような断崖絶壁・・・背中からザイルを取り出し、根元へ
ザイルを雑木に巻き付け、根元に近付くも、うまく写真が撮れない
マイタケを撮るにも、採るにも命懸けといった難所であった
▲サワモダシの幼菌
沢を下って、下流の枝沢を上り、再度急峻な尾根をトラバースしながら林相を見る
結果は同じ・・・一帯の急斜面は二次林でマイタケ山には程遠い林相であった
やはり、マイタケ山は、地図だけで目星を付けても、実際に歩いて見ないと分からない

今後の課題は、未知のマイタケ山を探し当てること
人跡稀な奥地の原生林地帯を探れば、何となくマイタケ山があるような予感がするからである

▽イワナ釣りと山菜・キノコ採りを極めてこそ、山全体が分かる

イワナ釣り+山菜採りをやれば、沢筋周辺を詳細に知ることができる
ブナ帯のキノコ採り、中でもマイタケ採りは、普段歩くことのない尾根筋、脇尾根、崖地、枯れ沢を歩く
四季折々、山の恵みを求めて、流域全体を立体的に歩いてこそ、山全体を知ることができる

これから、サワモダシ、ナメコ、ムキタケ採りの最盛期を迎える
これらの雑キノコは、主に沢筋を歩き、ブナの風倒木に目がいきがちである

しかし、その際、尾根筋、脇尾根筋の標高と林相の変化を同時に読みながら歩いて見ようと思う
そのちょっとした観察力があるかないかで、キノコの量と品質に大きな差が出るように思う
▽山釣り人生の師・イワナ

イワナもキノコも、単なる偶然の産物ではない
山を立体的に歩き、その経験と分析、観察を積み重ねなければ、山全体を知ることはできない
山全体が分かれば、ブナ帯の恵みを授かる確率は、飛躍的に高まる

しかし、それには、少なくとも数十年の積み重ねが必要であろう
思えば、イワナを夢中で追い掛けているうちに、ブナ帯の恵みの豊かさを知った
イワナの楽園は、同時に山菜、山野草、キノコの宝庫であった

イワナの楽園=ブナ帯を代表する樹種は、ブナとミズナラである
ブナの老木には、一つの木に50kg〜100kg近い巨大なトンビマイタケが生える
ミズナラには、10kg〜50kgものマイタケが、根の周りを取り囲むように生える

そんな想定外の光景に遭遇すれば、誰だって狂喜乱舞するに違いない
人生の師は、人それぞれだが・・・
私の山釣り人生の師は、その知られざる世界に誘ってくれた「イワナ」にほかならない
雑キノコPart2予告編 
▲2010最後のマイタケ
▲サワモダシ(ナラタケ) ▲クリタケ
2010年10月11日(月)曇り後晴れ
土曜日午後から、3連休最後の早朝まで雨が降り続いた
晩期のマイタケと初期のサワモダシに期待し、マイタケ山に向かった
やはりマイタケは、終わり・・・代わってサワモダシ、クリタケ、マスタケ、ブナハリ、ムキタケ、シメジ類

毒キノコの筆頭・ツキヨタケやニガクリタケも最盛期を迎えていた
秋田で人気のサワモダシは、連休の雨で生え出したが、幼菌が圧倒的に多い
恐らく、今週一杯がピークになるだろう

雑きのこ1 雑きのこ2 ナラタケ3 ナメコ4-1 ナメコ4-2 ナメコ5-1 ナメコ5-2 ナメコ6 山釣り紀行TOP

inserted by FC2 system